S1E7 勝つか死ぬか
●勝つか死ぬか
※先のエピソードのネタばれも含みます
・ラニスター家の宿営地にて
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タイウィン・ラニスター |
タイウィン・ラニスターの元をジェイミーが訪れる。
タイウィンは仕留められた牡鹿を解体中。
これは、牡鹿を紋章としている「バラシオン家を分解する」という意味なのだろうか。
タイウィンは、ジェイミーがエダードを殺害しなかったことを責める。
が、ティリオンの復讐として3万の兵を以ってキャトリン・スタークの土地(タリー家)を攻めることをジェイミーに命令する。
「家名は生き続けるのだ。唯一、家名だけはな。」
ティリオンを捕虜にされたままでは、ラニスター家が舐められる。
ラニスターは必ず借りを返すことを他家に思い知らせるために思い知らせる必要があるのだ・・・。作中、タイウィン・ラニスターという人物は、 屈指の政治力と統率力、財力を持っていて、非情なリアリストとして描かれている。
長年の経験によって培われた能力の高さは屈指といっていい。
・リトルフィンガーの娼館にて
ロス(ウィンターフェルから移ってきた娼婦)はどうやらリトルフィンガーの娼館に雇われたらしい。
ロスはリトルフィンガーに愛していた人について尋ねる。
リトルフィンガーはかつてエダードの兄に決闘を挑み無残にも敗れた。
その時、彼は悟ったという。
正攻法ではかなわない。それは奴らのやり方。
自分には自分のやり方がある。
彼は言う。
「人は己を知り、初めてほしいものを手にできるのさ。」
ほしいものって?
ロスはさらに尋ねた。
「全てだよ。この世の全てだ。」
・キングズランディングにて
サーセイとエダードが話をする。どうやらエダードがサーセイを中庭に呼び出したらしい。エダードはサーセイとジェイミーが近親相姦の関係にあることを指摘する。ブランはその現場を見たために、殺されかけたとも。
あと、サーセイによるとロバートはかつて細身でイケメン、七王国すべての女性の憧れだったらしい。 (その時の様子は後のエピソードで!)
結婚初夜でロバートはワインを飲みまくってサーセイに覆いかぶさったとき、
「リアナ・・・♡(エダードの妹)」といったらしい。
これはアカンやつやな。
エダードは、ロバートにジョフリーは近親相姦によって生まれたことを告げるといい、サーセイに遠くに逃亡するよう勧めるが、サーセイはこれを拒否する。
「王位争奪戦では勝つか死ぬか。妥協点はありませんから。」
そう言い残してサーセイは去る。
ロバート王 が、イノシシ狩りで瀕死の重傷を負い、王宮に担ぎ込まれる。
ワインを飲みすぎて泥酔し、突きをぬかったらしい。
ワインはランセル・ラニスターが差し出したらしいことをヴァリスが突き止め、暗殺を仄めかす。
ロバートは遺言をエダードに残す。
ジョフリーが王となるまでエダードを摂政、王土の守護者とすると言い残す。
エダードは「ジョフリー」のところを「正当な後継者」と書き換えるが、ロバートは読み返さずにサインをする。
ロバートはジョフリーを自分の息子だと最期まで信じていた。エダードは瀕死の王には真実を告げる気にならなかったらしい。
レンリーはクーデターをエダードに使嗾する。
ロバート王が瀕死の今、先に権力を握ったほうが勝つのだ、と
エダードは、ロバート王の死に際を地で汚すことはしないと、あくまで正義や正当性を貫こうとする。エダードは、スタニス・バラシオンに宛ててジョフリーは正当な王の後継者ではないことと正当な王はスタニスである旨の紙をおくる。
エダードはこの期におよんでも、王位は王位継承権に沿ってスタニスに移されるものだと考えている。スタニスははるかかなたにいるにも関らず。
エダードはリトルフィンガーを呼び出す。リトルフィンガーはジョフリーをかりそめの王としていただき、 いずれはジョフリーを廃嫡し、スタニスではなくレンリーを王とするよう提案するが、エダードは拒否。
ロバートが逝去し、エダードは新たに王となったジョフリーによって、兵で満たされた玉座の間に呼び出される。
バリスタンはロバート王の遺言書を読み上げるが、サーセイはそれを渡すよう言い、遺言書を破り去る。
サーセイはエダードに対して跪き、ジョフリーに忠誠を誓うよう命令するがエダードはこれを拒否。
エダードは、ジョフリー及びサーセイを逮捕するようシティウオッチに命令する。
ラニスター軍とシティウオッチの間で一触即発の状態となるが、サーセイがシティウオッチの長に目配せをした瞬間、シティウオッチたちはエダードの衛兵たちに襲い掛かかり、皆殺しにしてしまう。
サーセイがすでにシティウオッチにも手をまわしていたのである。
さらに、リトルフィンガーがエダードを裏切っていたことが分かる。
そう、リトルフィンガーにとってスタークは恋敵の家。
不倶戴天の敵であり、味方をするはずもなかった・・・。
【考察】
ロバート王の死は単なる事故か故意か。おそらく未必の故意というやつだろう。ある意味殺されたといっていい。しかも、エダードにとって最悪のタイミングで。
エダードが最後までサーセイにかなわなかったのは、彼女は王権の基礎は軍事力にあるということを理解していたことだ。エダードは王位の正当性という抽象的な所ににあくまでもこだわってしまった。
王権の正当性がないことを訴えれば、軍勢は自分につくと考えていたのだろう。しかし、この緊急の時には先に軍事権を握ったほうが勝つのである。それには財力も必要だ。エダードには両方がなかった。
しかも、 ジョフリーに王位継承権がないことの公表を早期に行わなかったことも問題だ。より早い段階で公表していればジョフリーの王位継承権ははく奪されていただろう。ついでにトメンも。
最悪のタイミングで王が負傷し、公表する暇がなかったのかもしれないが、そのことが彼にとって致命的なエラーとなる。
・ウィンターフェルにて
野人のオシャはブランの襲撃に失敗し、ウィンターフェルで働き手として雇用される。シオンは、オシャに話しかける。オシャに対し自分のことを「閣下」と呼べという。何故かと問いかけるオシャにシオンは言う「父は鉄諸島のベイロン・グレイジョイだぞ。」
オシャは言い返す。
「父親が偉ければ、アンタも偉いってわけ?」
その問いにシオンは反論できなかった。シオンもまたヴィセーリス同様、家名や地位などの権威を借りなければ自分を強く見せられない性分なのだろう。さらに、自分より立場の弱いもの、反抗できないものに対して高圧的だ。これは、自信がないことの裏返しだろう。
ヴィセーリスはすべてを失い、異国の地を乞食同様、他人の力にすがって生活している。シオンもまた扱いはいいが人質だ。
自分のホームを失い、力のよりどころを失ったことを受け入れることのできない彼らは父親やかつての栄光にすがるしかないのだ。
んで、自分より強いものに対しては圧倒的に無力・・・
こんなヒト、現実にもいますね。
・壁にて
ベンジェン・スタークの馬が一頭帰ってくる。
モーモント総帥は、ナイツウォッチのメンバーに対して演説をする。
ジョン達は誓約の兄弟となる式を行っている。ナイツウォッチの兄弟になるとそれぞれ役割を与えられる。
レンジャー(壁の向こうを偵察し、戦闘も行う)
スチュワード(手紙の管理や経理的な部門など雑務)
ビルダー(壁の維持補修)
ジョンは、自分の剣の技量からレンジャーになることを確信している。
どうやらレンジャーが花形らしく、ジョンはレンジャーになることを望んでいた。
ジョンはモーモント総帥の個人スチュワード(秘書)となった。
ジョンはそのことに対して、非常に腹を立てる。
サムはモーモント総帥の秘書となることの意義を説く。
彼の秘書となるということは、彼のやり方を近くで見ることであり、ゆくゆくは後継者となることを見込まれていると言った。
一介の剣士でなく、ナイツウォッチの総帥とさせるために
ジョンとサムは壁の北1.5kmにあるウィアウッドの森で誓約を果たす。
ウィアウッドの木とは、人面を持つ木であり、魔力とかあるっぽい感じ。
宣誓を終えたところにゴーストが切り離された手を咥えて持ってくる。
・海の向こうにて
デナーリスは、ドロゴに海を渡り七王国を攻めるよう話す。
ドロゴは全然興味なさそう。
「王には馬さえあればイスなど必要ない。」
ジョラーはヴァリスのスパイから手紙を受け取る。
デナーリスは、ワイン商からワインの味見を勧められる。
ジョラーはワイン商のどこかに不穏なものを感じたのだろうか、ワイン商が進めたワインをワイン商自身で飲んでみろという。
ワインを飲もうとした刹那、ワイン商は逃げ出そうとする。
このワイン商は暗殺者だったのだ(ヴァリスか王?)
ジョラーは、これからも七王国の王は必ずデナーリスの命を狙うだろうという。
ドロゴが部屋に入ってくる。無事だったデナーリスを見て、安堵するドロゴ。
本当にデナーリスを愛しているんだなあ。
デナーリスを助けた ジョラーにも感謝の贈り物をする。
そして、復讐のために七王国へと軍を向けることを宣言する。
ロバート王による暗殺失敗が、かえって七王国への侵攻を早めるという超皮肉な結果に・・・。(-_-;)
どうでもいいけど、ドロゴの演説は力強くてめっちゃカッコいい。
あとお父さんの名前はバルボ。
ワイン商は全裸で馬につながれ、果てしなく歩かされる・・・
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